10月 マンスリーコンサート

10月マンスリーコンサートは『オペラ カルメンのしみ方』でした。

 

(今回のマンスリーコンサートから、新しい"手作りのボード"で、お迎えしました)

 

開演10分前に客席に姿を見せた西本智実さんのサプライズな"演出"?!に、大きな歓声と拍手があがりました。

 

(開演を待たずして、楽しいトークが始まりました。〔左〕戎 洋子さん)

 

「カルメン」の楽譜は上下に分かれていて、電話帳を持ち歩いているようなもの・・・という話題から「カルメンは演出による面白さがあるのです」・・・まで、戎洋子さんを交えた楽しいトークが開演時刻を過ぎた当たりまで続きました。

 

今回は、カルメンとホセの二人を中心に据えたプログラムです。

 

まずは、オペラの筋書き通りにカルメンの登場です

自分の周りに集まった男たちを魅了しながら歌うのは『ハバネラ』です。

 

(ハバネラ「恋は野の鳥」 カルメン:糀谷栄里子さん/ピアノ:西岡仁美さん)

 

この曲に限らず、カルメンに要求されるのは"演技力"だと言われていますが、仕草や表情を観ていると、ホセじゃなくても、惹きこまれていきます。

 

(妖しい表情を見せながら歌う「ハバネラ」:糀谷栄里子さん)

 

歌いながら、客席に入り込み、お客さんをも誘惑?!

(舞台と客席とのほどよい距離を生かしながら、客席を巻き込んで歌います)

 

オペラ「カルメン」が大好きという西岡仁美さん。

「合唱も、オーケストラも活躍する、舞台芸術ですね・・・」と言われる彼女のピアノは、まるでオーケストラを聴いているようです。

(ピアノ:西岡仁美さん)

 

周囲の男達が聞き惚れている中で、ただ一人、関心を示さず仕事をしているホセに、カルメンは花を投げつけ去って行きます。

「『花を投げられて、"ドキッ"として、ひょっとしてボクに気があるんちゃうか』と、ホセだけじゃなくて、私もそう感じますよ」とホセ役の二塚直紀さんが自分の思いを話してくれました。

 

(「仕事やから帰るわ」と言ったら、何でカルメンに怒られないといけないのかな・・・とは、二塚・ホセの心の叫び?!)

 

西本智実さんが切り取られた場面場面での、歌手の"本音"を聞くことで、物語の醍醐味が味わえます。

 

(「全てを捨ててきたのに、なぜカルメンに嫌われないといけないのか」・・・その思いを共有して聴く歌は、ひときわ共感を覚えます)

 

「カルメン」で重要な役目をもつのが、"カスタネット"でしょう。

観ている以上に演奏が難しいことを、体験させてくれました。

(普通思っているような仕組みのカスタネットではないので、すぐには打てません*画像処理をしています

 

物語は進み、ホセが初めてカルメンに会ったときに投げつけられた花を取り出して歌う有名な歌が『花の歌』です。カルメンに対する愛を歌ったドラマティックな曲なのです。

 

「せつないですね・・・ずっと大切に花の香りと共に貴女のことを想っていました、と言ってるのに、カルメンに分かってもらえないのが。」という二塚直紀さんの本心を伺ってから聴く『花の歌』は、よけいに心に響いてきました。

 

(『花の歌』の最後の歌詞「ジュテーム」を熱唱する二塚直紀さん)

 

「カルメン」の中で盛り上がるのが、カルメンが仲間と一緒に踊り、歌うジプシーの歌でしょう。

ホールを酒場に見立てて、カルメンの踊りとピアノに合わせ、客席の皆さんが手拍子で参加しました。

 

 

(西本智実さんのリードに助けられながら手拍子を打っていくと興奮度は最高潮に。)

 

(次第に速度を上げ、激しさを増すピアノ:西岡仁美さん)

 

有名な行進曲が聞こえ、ホールは闘牛場の雰囲気に包まれます。

『4幕のデュエット』です。

カルメンを諦めきれないホセの情熱と苦悩の表情が伝わってきます。

ホセに貰った指輪をカルメンが投げつけると、ホセは隠し持った短刀でカルメンを・・・。

(なぜ、カルメンは最後まで指輪をはめていたのでしょうか・・・さりげなく西本智実さんが語りかけます)

 

(カルメンを刺したホセは、呆然として・・・)

 

来年(2019年)2月17日には、今回と同じキャスト(カルメン:糀谷栄里子/ドン・ホセ:二塚直紀)で「オペラ カルメン」が上演されます。「カルメン」の面白さは"演出"による・・・と話されていた西本智実さんの創り出す「オペラ カルメン」『誰がカルメンを殺したのか・・・?!』、果たしてどのような結末が待っているのでしょうね。

 

今回のコンサートは、オペラにかかわる人達それぞれの立場によるしみ方の一端を知り、そして、私たち観る立場のしみ方をじっくり味わうことができた、感動的なコンサートになりました。